【第01回】藤紫の作品選評企画の総括

謝辞

令和4年12月27日〜令和5年1月31日に「【第01回】名興文庫−藤紫の作品選評」を開催しました。
多くの方に注目していただき、とても嬉しく思っております。
ご参加くださった皆様、拡散にご協力してくださった皆様、ありがとうございます!

企画詳細

「【第01回】名興文庫−藤紫の作品選評」の詳細は以下になります。
*企画告知のページはこちら

【求める作品】
藤紫担当が好む作品傾向『流行じゃないジャンル』
・藤紫担当はアマノジャク!
「自分の作品はレーベル藤紫に該当する」と思う作品をご応募ください!
【条件】
・オリジナルの一次創作であること
・無料投稿サイトで読めること
・連載中でも完結済みでも応募可能
 (文字数に縛りはありません)
 (区切りが良いと感じた場所まで読んで判断します)
・作品の感想・講評の公開に同意できること
【ルール】
・作品のURLをリプライ願います
・募集期間:令和5年1月31日まで

総括

この度は「【第01回】名興文庫−藤紫の作品選評」へのご応募ありがとうございました。

さて、今回は『流行じゃないジャンル』を指定させていただきました。
理由は担当がアマノジャクだからだけでなく、流行に左右されない作品を見い出すためでした。
応募された11作品は現状のWEB小説の流行ではない作品で嬉しい限りです。

各作家さんのこだわりや信念を感じる作品で、個人的には出版したいと思える作品が数点ありました。
条件などが折り合えばと願うばかりです。

また、私の感想は読んだ後の直感を簡潔に記述しております。
直感を肉付けしても伝わらないと思っているからです。

読了後の感想・評価

ご応募いただいた作品の内、条件に合致する作品を読ませていただきました。
下記にメンバーの感想を記載します。
尚、紹介の順番は作品タイトルの五十音順となっております。
敬称略とさせていただきます。

『ある雨の日、私は恋を叶える』|とは

藤紫担当
藤紫担当

とてもミステリアスな雰囲気で主人公の狂気が織り成す恋が印象的な物語。色々な解釈ができる稀有な作品が好印象でした。

天宮さくら
天宮さくら

両親が不在の夜が当たり前になっていた日々。主人公の少女は夜になると一人蔵に行く。そして十六歳の誕生日、想いを実らせる──。孤独を抱えた少女が出会った恋は大多数の人からすれば忌避されるものでしょうが、私はこの澱み、好きです。想いを実らせた彼女がこれからどのような人生を歩むのか、興味があります。

『アンダーライン《完結》』|朝香トオル

藤紫担当
藤紫担当

独特の世界観が特徴的な物語。刑事ドラマを読んでいるような錯覚を得たSFでした。

天宮さくら
天宮さくら

「第一話 Fluorite(CaF2)」まで読みました。他の人よりも五感が鋭く記憶がいい松本は、自警団<アンダーライン>第三部隊の副隊長として他部署から移動してきた。巡回に行くと、さっそく事件に遭遇する。現場にはガラス板で殴られ流血した男性がいて──。松本の行動を一方的に咎めるのではなく、きちんと受け入れ判断を下す六条院がカッコいいです。

『御上の花嫁』|高村 芳

藤紫担当
藤紫担当

ほろ苦く敵わない愛が何よりも切ない物語。登場人物の感情を緻密に描いているのが好印象でした。

天宮さくら
天宮さくら

御上に身染められて嫁に行くことになった須原の物語。須原の幼馴染である月裳、御上の小姓の吉良、須原の三人の視点から描かれる三部作。突然の婚姻に戸惑う気持ちと、運命に流されて過ごす日々。須原と月裳の二人だけでなく、御上の気持ちも汲んでいる部分に、作者さんの優しさを垣間見ました。切ない恋ですが、そこにあるのは絶望ではなく未来に繋がる何かだと信じたいです。

『格ゲーマー(元)カップル、愛用キャラの姿で異世界へ行く』|マーデック・澤・ティヴェベル

藤紫担当
藤紫担当

評価が分かれる作品。読み終えて一種のモヤモヤ感が生まれたがそれが何なのかがわからない状態でした。

天宮さくら
天宮さくら

「第03話「二度別れた元彼女と異世界の夜を」(2)」まで読みました。主人公アキラは元彼女だった凛子を感電事故から助けようとし、なぜか異世界に転移してしまった。しかも容姿は格闘ゲーム『カーミラ』に登場するキャラクター、女吸血鬼そのもの。アキラはヒーローショーで磨かれた技術と格ゲー知識を駆使して、元の世界に戻る手段を探す──。合間に少し大人向けな表現が混じっていて、読んでいてドキドキしました。二人の関係がどうなるのか、無事元の世界に戻れるのか。物語の軸が二つあって、ちょっと変わった異世界転移物語で面白かったです。

『賢者のセックス/ 序章 / 彼女がセックスについてのファンタジー小説を書いていた六ヶ月の間に僕が体験したこと』|凪海帆風

藤紫担当
藤紫担当

テーマと切り口が面白い。しかし、参照する単語などが多いので参照先のものを知らないと物語が飲み込めないのが難点でした。

天宮さくら
天宮さくら

第三章まで読みました。ファンタジー小説をこよなく愛するけれどラノベのファンタジーは嫌いな女性・ソラちゃんと僕の、使い魔以上恋人未満の共同生活。セックスの最中に見える景色の話をきっかけに、ソラちゃんはファンタジー小説を書くといい──セックスを真面目に分析するソラちゃんと僕の掛け合いが面白かったです。強制公開停止になるのは仕方がない内容かなと思いつつ、ただ単純にエロいとは言えない、素敵な作品だと思います。

『少年ハークとわるいこ研究所』|きむら

藤紫担当
藤紫担当

色々と考えさせられた作品。作風をそのままにして児童文学よりにしても面白いと感じました。

天宮さくら
天宮さくら

「【わるいこ】とは」まで読みました。家族が行方不明である主人公ハークはある日、べルードと名乗る男性に『わるいこ研究所』へと連れて行かれる。『わるいこ』と呼ばれる化け物になる可能性があると知らされたハークは、研究所の職員として働くことになり──どこか暗示的な物語に、じわじわと心が締め付けられると同時に、考えさせられました。ハークのこれからがとても気になります。

『心酔者は私だけ』|天野つばめ

藤紫担当
藤紫担当

末恐ろしいドラマで何より登場人物の愛がとても重い物語。愛とは人を狂わせるのか? と考えさせられたのが印象的でした。

天宮さくら
天宮さくら

学校内でカリスマ的人気を誇っていた少女・朝霧麗華が、交通事故で死亡した。その事実は彼女に心酔する二人の少女の心を締め付ける。けれど、担任である吉野若葉は違い──。立場が違えば物事の見え方も変わる。一方的な感情に振り回されている少女たちと、狂気にも似た愛を抱える彼女たちの物語に、闇の深さを垣間見た気がします。

『世界樹の妖精 -Fairy of Yggdrasill-』|蒼井 刹那

藤紫担当
藤紫担当

作品の独自性もあるが何より掲載サイトの独自性が凄く参考になりました。

天宮さくら
天宮さくら

高度に情報化した社会で使用されているメガサーバー・世界樹。そこで働く主人公・匠海はセキュリティ担当者(カウンターハッカー)として日々ハッキング対応をしていた。ある日、いつものようにハッカーの対応をしていると、謎の音声ファイルが見つかり……テンポよく進むネットワーク戦、先の読めない展開に、とてもドキドキし、あっという間に全話読んでしまいました。すごく面白かったです。

『どこかの世界の物語』|一歩

藤紫担当
藤紫担当

WEB小説に対して別の切口で挑んでいる作品。サーガを彷彿させるものだがそれとは違う趣向が好印象でした。

天宮さくら
天宮さくら

「収録作品集 Twitter版」を読ませていただきました。140字以内で語られるさまざまな物語の断片。さらりと読めるのに、そこに込められた意味を探したくなる、不思議な作品集だと思います。断片に込められた感情・考えをひとつにまとめあげた物語を読んでみたいです。個人的に「ザヴァール童話集」が好きです。

『【本編完結】長し夜に、ひらく窓<天神一の日常推理 呪われた女>』|ユト

藤紫担当
藤紫担当

良い意味で癖のある作品。癖のある登場人物や会話などが好印象でした。

天宮さくら
天宮さくら

「空と鳥と新しき怪異」まで読みました。龍山大学に通う平凡な理工学部生・早川翔太は、同級生で龍山大学の神と噂されている天神一と共に、藤枝穂乃果の依頼を受ける。依頼内容は「私に掛けられた呪いを教えてほしい」というもの。二人は早速捜査に乗り出し──天神のキャラクター、天神と早川の掛け合い、提示された謎は摩訶不思議。とても面白くて、時間を忘れて読んでしまいました。天神、素敵。

『六色の竜王が作った世界の端っこで』|水野酒魚。

藤紫担当
藤紫担当

高レベルにまとまった作品。王道的な物語であるが後を引く面白さがありました。

天宮さくら
天宮さくら

第十三話まで読みました。見た目が不吉という理由で虐げられていたレーキ。義父母から受ける奴隷のような扱いに耐え忍んでいた時、盗賊が村を襲った。そこからレーキの物語は静かに動き出す──。レーキが抱く感情の深さと、彼を優しく受け入れ導くマーロン。別れに恐怖を抱いたレーキが犯した罪。レーキの視点で描かれる世界に心がワクワクするのと同時に、彼の人生の行き着く先を想像してドキドキしました。個人的にとても好きな物語です。

今後の予定

今後も定期的に企画を行う予定です。
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